はつ花皮ふ科

鎌倉市の皮膚科、はつ花皮ふ科クリニック。大船駅より徒歩6分。
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コラム : 注射で治すアトピー性皮膚炎!? 「デュピルマブ療法」

Column

注射で治すアトピー性皮膚炎!? 「デュピルマブ療法」

こんにちは。
鎌倉市、東海道本線「大船駅」東口より徒歩6分のはつ花皮ふ科クリニックです。

アトピー性皮膚炎の治療は、保湿と炎症を抑える治療が基本です。患者さまの症状やライフスタイルを考慮し、適切な塗り薬や飲み薬を組み合わせて治療を行います。
ところがこれまでの治療法で症状の改善が不十分な方に対し、2018年4月より新たな治療の選択肢として「デュピルマブ(商品名:デュピクセント)療法」が加わりました。

 

重症のアトピーも高い改善効果を見せる新薬「デュピルマブ」

デュピルマブは、注射によってアトピー性皮膚炎をコントロールする新しいタイプの治療薬です。生物学的製剤の一種であるデュピルマブは、体内に侵入してきた異物(アレルゲンなど)に対して攻撃を促進する細胞・Th2が産生するIL-4とIL-13という物質(サイトカイン)の働きを直接抑えて、皮膚の炎症反応を抑制します。
IL-4とIL-13は皮膚に炎症を起こし、皮膚のバリア機能を低下させる物質ですが、デュピルマブはこの二つの物質の情報伝達作用を阻害して炎症やかゆみ、皮疹などのアトピー性皮膚炎に特徴的なこれらの皮膚症状を改善します。

 

デュピルマブ療法の対象となる方、注意が必要な方

デュピルマブは初回に2本を皮下注射で投与後、2週間ごとに1本を注射します。高い効果をもたらし、重い副作用は起こりにくい画期的な注射薬です。
臨床試験において、初回の治療で効果をすぐ実感したという方は多く、試験開始16週間後、皮膚の炎症や皮疹は3人に1人の割合で「消失」または「ほぼ消失」し、かゆみは平均で半分以下になったという結果が得られています。
ただしデュプルマブ療法は誰でも受けられる療法ではなく、「これまでの治療法(ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤などの抗炎症外用剤による適切な治療)で十分な効果が得られず、強い炎症を伴う皮疹が広範囲に及ぶ成人(15歳以上)患者」に使用が限定されています。
そして、投与に注意が必要な方として、寄生虫感染のある方・生ワクチンを接種する予定のある方・妊婦または妊娠している可能性がある方、授乳中の方・高齢の方・喘息などのアレルギー性疾患をお持ちの方が挙げられます。
また、デュピルマブに含まれる成分に対して、アレルギー反応を起こしたことのある方には投与はできません。

 

喘息などアレルギー性疾患をお持ちの方は特に注意が必要です

このようにデュピルマブの投与には慎重な判断が必要な方もいらっしゃいます。なかでも「喘息などのアレルギー性疾患(アレルギー性鼻炎、蕁麻疹を含む)」を合併している方は、皮膚科の主治医に合併症があること、合併症でかかっている主治医にはデュピルマブを使用していることを必ずお知らせください。
デュピルマブの使用により、合併するアレルギー性疾患の症状が悪化する可能性があります。また、デュピルマブの投与後は、合併症との主治医との連携が不可欠になりますので、自己判断で合併症疾患の治療薬を減量・中止は絶対にしないでください。

 

デュピルマブ療法についてくわしいことは当院まで

これまで既存の治療法のみでは症状のコントロールが難しかった中等症以上のアトピー性皮膚炎でも、このデュピルマブ療法と既存の治療法との併用で、劇的ともいえる症状の改善が期待できるようになりました。
一方で、投与には慎重な判断を必要とされる場合もあり、定期的な通院が必要ですので、デュピルマブ療法を検討したい方は一度、当院までご相談ください。